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よつば会計の檜山です。

スーパーで買い物をするたびに「高くなったなぁ...」と感じる今日この頃。そんな中、ニュースで何度も耳にするのが 「食料品の消費税を0%にする」 という話です。

「結局いつからなの?」「うちの会社の経理はどうなるの?」というご質問をいただくことも増えてきましたので、今回は2026年5月時点でわかっていることを整理してみたいと思います。


そもそもどんな話?

高市首相が2026年1月の記者会見で「食料品の消費税率を2年間限定でゼロにしたい」と表明し、2月の衆院選でも自民党の目玉公約として掲げられました。選挙では自民党が大勝したこともあり、実現への期待が高まっています。

ポイントを簡単にまとめると、こんな感じです。

  • 対象:スーパーやコンビニで買う飲食料品(現在の軽減税率8%の対象品目)
  • 外食・酒類:対象外の見込み(現行どおり10%)
  • 期間:2年間の時限措置
  • 減収額:年間約5兆円と試算されている

家計への効果としては、世帯あたり年間約8.8万円の負担軽減になるとの試算もあります。月にすると7,000〜9,000円ほどですから、毎日の食費を考えるとかなり大きいですよね。


で、いつから始まるの?

結論からいうと、2026年5月現在、まだ実施時期は決まっていません。

高市首相は「夏前にはまとめたい」「2026年度中の実施を目指す」と繰り返し発言していますが、実現にはいくつものハードルがあります。

  • 消費税法の改正が必要
  • レジや会計ソフトのシステム改修(全国のお店・事業者が対象)
  • 年間5兆円の財源確保
  • 外食との線引きをどうするか

特にシステム改修は、2019年の軽減税率導入時にも大変な混乱がありましたので、「最短でも実施まで1年程度の準備期間が必要」との見方が多いようです。


「0%」と「非課税」は違います ── ここが大事!

今回の「食料品消費税ゼロ」は、税率を0%にする(ゼロ税率) という話であって、非課税 とは違います。

何が違うかというと、

  • ゼロ税率:消費税の課税対象だけど税率が0%。事業者は仕入れにかかった消費税を還付してもらえる
  • 非課税:そもそも消費税の対象外。仕入税額控除ができない

もしゼロ税率が採用されると、食品を扱う事業者さんは「売上にかかる消費税はゼロだけど、仕入れや経費で払った消費税は返してもらえる」という状態になります。つまり、消費税の還付申告が一気に増えることが想定されます。


事業者のみなさんが気をつけたいこと

食料品を扱う事業者さんにとって、特に注意が必要なポイントをいくつか挙げておきます。

① 税率が3種類に?

もし実現すると、消費税率は「0%・8%・10%」の3種類になります。現在の2種類でもインボイスの対応が大変なのに、さらに複雑になることは間違いありません。

② 飲食店は要注意

テイクアウト(持ち帰り)は0%、店内飲食は10%という税率差が生まれる可能性があります。現在の8%と10%の差よりもずっと大きくなりますので、お客様への説明や価格設定の見直しが必要になるかもしれません。

③ 消費税の納税資金の管理

食材仕入れが0%になると仕入代金は下がりますが、その分を消費税の納付に備えてプールしておく意識が大切です。「仕入が安くなった!」と使ってしまうと、消費税の納付時に資金が足りなくなる...というケースが起こりかねません。


個人的に思うこと

物価高で家計が苦しい中、食料品の税負担が軽くなること自体はありがたい話です。一方で、年間5兆円もの税収が減る中での財源確保、事業者の事務負担増、外食産業への影響など、課題は山積みです。

また、「2年間限定」とされていますが、期限が来たら本当に元に戻せるのか、という問題もあります。一度下がった税率を上げるのは政治的にとても難しいことは、過去の経験が教えてくれています。

いずれにしても、具体的な制度設計はこれからです。引き続き、今後の動きに注目です。

税理士の檜山です。

連休が明け、5月の業務が本格的にスタートしました。本日は今後の資産運用や相続準備に大きな影響を及ぼす「令和8年度税制改正」の主要トピックをお届けします。

今回の改正では、特に資産税分野でこれまでの「常識」を覆すような見直しが含まれています。

注目される10の改正項目

  1. 貸付用不動産の「5年以内取得」評価見直し(※後述)

  2. 不動産小口化商品の時価評価導入

  3. 所得税「178万円の壁」への大幅引き上げ

  4. 教育資金の一括贈与非課税措置の終了

  5. 固定資産税・家屋の免税点引き上げ(20万→30万円)

  6. 賃上げ促進税制のさらなる拡充

  7. 暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税化への検討

  8. マンション相続税評価(実用性重視)の定着

  9. ストックオプション税制の利便性向上

  10. 事業承継税制(個人)の計画提出期限の延長

ピックアップ解説:貸付用不動産の「5年ルール」

特に注目すべきは、「相続開始前5年以内に取得・新築した貸付用不動産」の評価方法の変更です。

これまでは、購入直後であっても「路線価」や「固定資産税評価額」で評価できたため、時価との差額により大幅な圧縮が可能でした。しかし、改正後は「通常の取引価額(時価の80%程度が目安)」で評価されることになります。 相続開始の直前でアパートを購入・新築した場合が対象となり、より早期からの計画的な資産準備が求められるようになります。

具体的な適用時期や、今お持ちの資産への影響については、個別状況により異なりますので、ご注意ください。

旅行で起きた小さな失敗から、コミュニケーションの大切さを改めて考えました。

車酔いしやすい子どものために、私は「薬を買っておくね」と妻に伝え、薬局で酔い止めを購入しました。妻は、私が買ってきてくれたから、準備は私がしてくれるだろうと思っていました。一方、私は「薬を買う」という役割を果たしたので、あとは妻が準備してくれるものだと思っていました。

結果、酔い止めを家に忘れてしまい、旅先の薬局に寄るまで子どもに大変な思いをさせてしまいました。

これは、まさにコミュニケーション不足が招いた失敗でした。「言わなくてもわかるだろう」という思い込みが、こんなすれ違いを生んでしまうのです。

大切なのは、相手に伝えるだけでなく、その内容を「確認」し合うこと。お互いの認識にズレがないか、もう一言、言葉を交わすだけで、多くの失敗は防げるはずです。

言葉にして、ちゃんと伝え、確認し合う。当たり前のことのようで、実はとても大切なことだと、改めて感じた出来事でした。

檜山

[2024.12.27]
今年の漢字

2024年の「今年の漢字」は「金」でした。この漢字は、オリンピックやパラリンピックでの日本選手の活躍を象徴する「金メダル」や、経済の話題で頻繁に登場する「金銭」など、さまざまな意味を持っています。

今年は、スポーツ界での輝かしい成果だけでなく、政治や経済の分野でも「金」に関連する出来事が多くありました。裏金問題や闇バイトといったよくないものも印象的でした。

年末の税制改正大綱についても103万円の壁など税金についても色々と動きがありました。

「金」という漢字は、私たちの日常生活や社会の動きを反映していると言えます。来年こそは、もっと明るい話題・良いニュースが多くなることを願っています。

檜山

 税理士の檜山です。

中退共や企業型DCなどの退職金制度の導入を検討する際に、はぐくみ企業年金に興味を持たれる方が増えてきた印象があります。

はぐくみ企業年金は、厚生労働省の許可を受けて設立された確定給付型の企業年金です。

福祉や医療など、社会の発展を下支えする人たちの福利厚生や資産形成を支援するために設立されましたが、昨今では福祉・医療業界以外の業種業態でも加入が可能です。

特徴としては、

  1. 従業員にとってのメリット)掛金に応じて社会保険や所得税等の負担が減少
  2. 従業員にとってのメリット)退職や休職、育児・介護休業時に受取可能
  3. 役員にとってのメリット)中退共や特退共は役員加入不可だが、はぐくみは加入可能
  4. 会社にとってのメリット)福利厚生が充実しイメージアップにつながる

注意点としては、

  • 資産運用の結果、給付額に達しないときは会社がその差額を負担する必要があります。
  • 運営を続けるためには、一定のコストが必要です。
  • 確定給付なので、運用方法の選択はできません。
  • 2018年に創設されたばかりなので歴史は浅いので、若干不安

退職金制度の導入を検討する場合、中退共・企業型DC・はぐくみ企業年金を比較検討して会社にあった制度を活用するのがよいでしょう。

税理士の檜山です。

昨年4月からスタートした相続土地国庫帰属制度。

相続はしたものの土地の管理ができない・遠くにあるため利用する予定がないなど、土地を手放したいというニーズに応えるために創設された制度です。

目的へのアプローチはいいのですが、国庫帰属までのハードルが高く私の周りで申請したという話はあまり聞いていません。

制度開始から1年を経過したこともあり、法務省から現時点の統計データが公表されました。

(以下、令和6531日現在の数値です)

申請件数 2207

地目別

 田・畑 837(38)

 宅地  793(36)

 山林  338(15)

 その他 239(11)

帰属件数 460(20.8)

地目別

 田・畑 137(16.3)

 宅地  190(24.0)

 山林  16( 4.7%)

 その他 117(49.0%)

審査中の数が結構あるのかもしれませんが、帰属件数は20%(5件に1件)の割合です。

地目ごとに見てみると、相続人が活用に困る傾向にある田・畑は6件に1件、山林は20件に1件の割合です。

国も帰属後の活用を考慮してハードルを厳しくしていると思いますが、個人的にはもう少し要件の緩和をしてほしいところです。

早いもので明日から12月。年が明けたら確定申告です。令和5年分の所得税確定申告から配当金についての取り扱いが変わります。

 令和4年税制改正で、上場株式等の配当所得についての改正が行われました。

改正前は、所得税と住民税で課税方式が異なっていても問題ありませんでした。所得税は総合課税を選択し、住民税は申告不要を選択することができました。しかし、令和5年分の確定申告からは同じ課税方式を選択しなければいけません。

配当所得に対する課税方式は、以下の3つです。課税方式によって、税額は変わってきます。

申告不要制度 総合課税 申告分離課税
税  率

所得税 15.315%

住民税 5%

所得税 累進課税

住民税 10%

所得税 15.315%

住民税 5%

配当控除 なし あり なし
損益通算 なし なし あり
合計所得への影響 なし 加算 加算

総合課税を選択し配当控除を適用した場合や申告分離課税を選択し過去の赤字と通算することで所得税は還付。しかし、住民税の合計所得金額が増加し、国民健康保険や後期高齢医療保険、介護保険といったものに影響を与えてしまうこともありえます。

また、合計所得が増えると所得税の扶養の範囲にも影響があるため、世帯主の配偶者控除等が減るかもしれません。

いずれの方法を選択するかは慎重に判断してください。

税理士の檜山です。

令和510月、国税庁は「居住用の区分所有財産(分譲マンション)の評価」についてパブリックコメントを発表しました。

令和61月から、相続、贈与等により取得した財産の評価方法が変わります。

この改正により、分譲マンションの評価額は従来より上がることとなり、相続税または贈与税の負担が増加する可能性があります。

改正後の評価は、従来の評価額に建物の築年数や総階数、専有部分の所在階、敷地持分狭小度(敷地利用権の面積÷専有面積)を用いて計算した係数を乗じて算出されます。

築浅で上層階を所有する場合、令和5年の評価額に比べ令和6年の評価額は2倍超になるケースも想定されます。

令和5年中に贈与を行う場合、改正前の評価でOKです。ただ、市場の取引価額と令和5年の評価額に極端に大きな乖離がある場合、否認される可能性があるので注意が必要です。

また、小規模宅地の特例の適用を受けることが可能なマンションの場合は相続まで所有していたら適用可能、しかし生前に贈与したことで受けられなくなるケースも想定されます。

 贈与を行う場合は慎重な判断が必要です。

空き家に係る譲渡所得の3000万円特別控除の特例が4年延長され、適用期限が令和912月末までとなりました。延長に伴い、以下の改正が行われます。

                                                                        

〇耐震リフォーム要件・除却要件の緩和

 従来の空き家譲渡特例は、家屋・土地を一緒に譲渡する場合は譲渡の日までに家屋の耐震基準に適合する工事を行う必要があり、また、土地のみの譲渡の場合は全ての家屋を取壊し更地にすることが求められていました。これを満たさない場合は適用が不可となっていました。

今回の改正では、譲渡の日の年の翌年2月15日までに購入者が空き家の耐震リフォーム又は除却を行えばよいこととなり、適用要件を満たしやすくなりました。

                                                                                  

〇空き家譲渡の共有者が3人以上の場合の特別控除額の制限

 従来の空き家譲渡特例は、空き家を相続した人数が複数の場合であっても、それぞれ3000万円の控除をすることができました。

 今回の改正では、空き家を相続した人数が3人以上の場合は、1人当たりの控除額は2000万円に引き下げられます。

                                                                                     

これらの規定は、令和611日以降の譲渡から適用されます。

改修・除却の要件が緩和されるので使いやすくなる一方、実家の不動産を売却する予定で3人以上の共有としているケースでは令和5年中に売却の場合と令和6年以後に売却の場合で税金の負担が変わってきますので注意が必要です。

[2023.05.15]
所有者不明土地

令和54月から所有者不明土地の法律の一部が施行されました。

所有者不明土地とは登記簿を見ても所有者が直ちに判明しない、又は判明しても連絡がつかない土地です。所有者不明土地は、相続登記がされていない、所有者が行方不明になっている、所有者が死亡しているが相続人がいない、などの理由で発生します。

現在、この所有者不明土地は日本の総地積の20%、九州と同じ面積くらいあるそうです。

土地の所有者が不明であることで、公共事業に支障をきたしたり、土地の有効活用が行えなかったりと問題がでています。また、管理者が不在のため、土地の管理が行われず近隣の安全性が低下する可能性もあります。

今回施行されたものは相続した土地を国庫に帰属する制度です。この制度を利用することで、所有権を国に移すことで管理責任者は国となります。

この制度を適用するには、一定の申請を行い許可を受ける必要があります。

また、令和64月施行においては、現在任意であった相続登記が義務化されるなど、今後も所有者不明土地の関する法律は大きく変わっていきます。

檜山高志

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